試供品のマーケティング戦略
先日、ある雑誌を読んでいたら、試供品についてのマーケティング戦略の特集という記事が掲載されていました。
内容は…というと、今までの試供品マーケティングといわれるものは店頭で配る大量サンプリングがメインでしたが、売り手と心の通う双方向型のマーケティングに変更し、成功を収めたという事例が紹介されていました。
1つ目はライオン製品の住宅用スプレー剤「きれいのミスト」です。
昨年からヒットしているこの商品のコンセプトは、従来からの「汚れを落とす」ではなく、「清潔を保つ」だそうです。
価格は通常の商品の約2倍弱…なのに、なぜこの商品が売れているのでしょうか。
一般の消費者に実際に商品を体験してもらう場所としてライオンが選んだのは、「アーキテクトカフェ汐留」です。
アーキテクトカフェ汐留とは、家具や雑貨、キッチン・トイレ・バスルームなどの高級製品を集めて展示しているショールーム型のカフェです。消費者は展示物に実際に手に触れて、使い心地を確かめることが出来ます。
住宅機器メーカー23社が協賛している中、唯一、日用品のメーカーとして参加をしています。
どんな手法を用いて宣伝しているのかというと、その商品をショールームの様々な場所にさりげなく置いておき、実際に展示品に吹き付けてその効果を確かめてもらう、という手法です。
商品を体験した消費者、つまりインテリアに関心が高い層をオピニオンリーダーにして、その人たちによる口コミ効果を狙ったというわけです。これが見事に成功したのです。
2つ目はユニリーバのヘアケア商品、「ラックス スーパーダメージングリペア」です。
発売時にユニリーバが行ったのは髪の強度を知る実験でした。全国9都市で20万人が参加して行われました。
専用の機械を使って実験し、測定を実施しました。消費者一人ひとりを主役として巻き込むことで、髪の強度の弱い人にはこの商品の特徴である「痛んだ髪の補修」をより的確に伝えることが出来ました。
そうした結果、資生堂の「TSUBAKI」を上回り、その後もブランド別で売り上げで首位を守り続けています。
このように消費者を主役にもっていき、他人事ではなく自分の問題として認識させ、その解決策として自社の商品をアピールするという戦略方法が、これからの試供品戦略の主流になりそうな気がします。